私ごと

自分の観点を言語化しておくブログ

アジャイルと非アジャイル

アジャイルは、基本的に実行によって不確実性を低下させるとともに、計画を細かく行うものである。 しかし、アジャイルでいわれるプラクティスの多くは、失敗したら被害が大きいものには使えないといわれている。重工業、インフラ系はそういったことの代表と…

一区切りとこれから

博士課程を修了した。博士を経験したことは非常によかったと思う。いくつかの視点で得られたものを書いていきたいと思う。 人に説明できるぐらいに言語化することは、研究者においても重要 多くの論文において、新規性(何が新しいのか)やそれをどう成し遂…

ジョブ型と少子化と家族構造と

ジョブ型雇用推しのとある先生に「日本みたいに教育費のかかる社会でメンバーシップ型年功序列賃金をやめて、ジョブ内で給料の変わらないジョブ型になったら、教育の社会移動機能は破綻するし、だから東アジアの少子化は日本よりひどいです」って話したら、…

有識者?未来予測への反応

youtu.be 宮田先生の発言にちょっと引っかかったので、メモ。 Well-Beingを目指す!→これは、saas企業の隆盛の1つの潮流で説明可能なお話と感じた。医学部の先生っぽい。 データは奪い合わない。→ユーザの注意時間が律速なので、奪い合っていると思うが。。…

機械学習の説明可能性が求められる要因のポエム

よく、機械学習には説明可能性が求められることを目の当たりにします。これがなぜなのか少し考えてみたいと思います。 個人的には以下2点にあるのではないかと思います。 1. モデルのロバストさ懸念が残るが、テストデータを用意できないorテストデータを把…

ワールドカップに思う日本型マネジメント

ワールドカップ、日本代表なんとドイツとスペインを破ってベスト16!!すごいですね。想像だにしてなかったです。 巷で、騒がれている事の1つがチームビルディング、戦略決定の部分のマネジメントです。選手が各クラブの実践を持ち込んで、提案したと報道さ…

自分の目標連鎖

最近の大学の授業で人生論をやたら求められていたのだが、そのお陰でなんとなく整理できたので、 最大多数の最大幸福みたいなことを追っていました。 人の幸せとは何か。それは、以下の動画がかなり代弁してくれているなーと思っており、何のために生きてい…

人間の推論とアルゴリズムに関するポエム

人間が言語から推論するときの自体は以下の3点が絡んでいると思っている。 1. 言語的な表現の縛り 2. entity自体の世界知識とその継承関係 3. 世界知識の空間において、対象としている事態での、自分が認識している良さ・悪さを考え、最適化を行う さて、1…

言語の性質と言語処理の埋め込み表現

自然言語処理の多くが、DeepLearningを使用する昨今ですが、万能関数としてのDeepLearningを使用しても、テキストデータだけで出来ることは、DeepLearningが統計的な学習である以上、テキストの中に内在する統計的性質だけが、エンコードできると私は考えて…

2019年の振り返りと2020年に向けて

一年に1回ぐらいは振り返りをしておきたいと思います。 2019年は言語処理は、embedding関連を進めていました。word-embeddingが何を見ているのか、その限界はどうなのかをより精緻化できたと思います(当初からわかっていたことだったのすが。)。この路線…

言語に対する考察的なポエム

自分は基本的に生存の必要性という観点からものをみている。 言葉は、人の多様なコンテキストを結晶化させたものであると考えている。ある言葉が紡がれるとき、それはどの媒体であるかすら、社会的なコンテキストを引きづっている。 もちろん、言語には文法…

日本人の勝算を読んで

最近話題になっている、「日本人の勝算」という本を読みまして、個人的に考えていること、気になっていることの観点とリンクがあったので、少し整理をしてみたいとおもいます。 日本人の勝算: 人口減少×高齢化×資本主義 作者: デービッドアトキンソン 出版社…

2018年振り返りと2019年に向けて

あけましておめでとうございます。 昨年は研究開発として過ごして、一年目でした。AI市場も、コンセプトレベルで目新しいものが出ることがなくなり、やや飽和感を感じているこの頃ですが、振り返りを行い、本年のターゲットの整理にしていきたいと思います。…

サービスプロバイダとソフトウェアベンダー

IT業界に移って2年ほど過ぎましたが、ビジネス書に出てくる諸々の事象がほとんどIT業界の変化によって捉えられるような気がしているので、それを少し整理したいとおもいます。 ITを利用したサービスプロバイダは、従来自らのサービスを提供するにあたり、IT…

ポスト資本主義を感じる3つの本

「経済は行き詰まっており、もはや資本主義は限界だ」などという論者も出る昨今、一方でビットコインや人工知能などが盛り上がっており、社会が新しい段階にシフトしているのでは?という予兆も出てきて、もはや社会の見通しはヒッチャカメッチャカなわけで…

2017年振り返りと2018年に向けて

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。 さて、2017年も色々ありました。総括としてここに記しておくと共に、その体験をもう少し抽象化しておくと共に、今後の目標を整理していきたいと思います。 2017年にあったこと 自社製品の…

知の構造化と費用対効果

ひと昔前に、知識の構造化が流行っていた。(と思っている) 自分の大学の学長も熱心に、俯瞰プロジェクトや知識構造化のプロジェクトを行っていた。 自分もその考え方に賛同していたし、大学院での研究はその方向でやっていた。 しかし、知の構造化は、あま…

最近の考えたかの変化(メモ)

最近、改めて興味が組織論から経済学に移った。明らかに、今の職場に移ったことが原因だが、それを整理しておきたい。 <組織論に対する見方の変化> 1、組織が小規模でも(だからこそ)、意識合わせ問題(戦略の必要性)は生じる。 2、カレンダーとタスク…

組織論とミクロ経済から見る、評価・信頼・分業・賃金・動員の影響

前記事で生産力の向上について述べました。(生産性ではないことに注意してください。貨幣的評価が入るので、単純に効率的に作る能力としての生産力としました。) しかし、主に1組織または1系列における、人の動きを考慮しない生産力という観点でした。情…

システム工学から見る生産・安全性・コンポーネントの原理

足立研セミナー:「こうのとり」の制御系安全設計の実際とその後の取り組み - YouTube この記事は、このyoutubeの動画に大きく依存しています。 この論考の目的は、先の記事にほのめかしていますが「私たちがより自由かつ豊になるにはどうしたらいいのか」と…

インターネット的構造は本当に人々自由かつ豊にしているのか

富国と強兵 作者: 中野剛志 出版社/メーカー: 東洋経済新報社 発売日: 2016/12/09 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 中野さんの「富国と強兵」を読みました。 近代から戦後にかけての政治経済分析として、非常に面白かったですし、何より…

エマニュエル・トッドの「世界の多様性」を読んで

以下の本を読みました。 簡単に本書を紹介すると、ソ連崩壊やEU崩壊など、数々の政治経済的現象について予言を的中させてきたエマニュエル・トッド氏が、1983年に出版した「第3惑星」と1984年に出版した「世界の幼少期」という2部作をまとめて1999年に出…

昨年の振り返りと今後の目標

あけましておめでとうございます。 本年もよろしくお願いいたします。 年も明けたので、昨年の振り返りをしたいと思います。また、今後の見通しについて書いていきたいと思います。 <昨年の振り返り> 昨年は、大きなシンポジウムを担当したり、転職があっ…

IoTには3つある

あまり言われていることではありませんが、IoTには3つあります。 Industry 4.0系IoT 3Dプリンター系IoT Web系IoT 1.は、工場の中の物がデータとして全部吸い上げられるということである。そのため、リアルタイムな生産管理ができるということです。これは、…

包摂に労働は必要だろうか

昨今、人工知能ブームに沸いている世の中ですが、仕事がなくなるとも揶揄されています。 しかし、以前本ブログでも書きましたが、仕事の総量が減るかどうかは、私たち次第という面があります。 私たちがより消費を望めば、仕事は減りません。消費ということ…

何に興味を持っているのか

本質的には、人の思想とそれにかかわる社会動態に興味をもっていそう。それをできる限り数理的に表現したいもの。 そうすれば、シミュレーションで、僕らはどういう構造にいるのが、どの段階ではベストなのかが分かる。 実践としては、もうわかっていること…

マイケルムーア:世界侵略のススメをみて

マイケル・ムーアの世界侵略のススメ(字幕版) 発売日: 2016/09/28 メディア: Amazonビデオ この商品を含むブログを見る アメリカと欧州諸国を比較したドキュメント映画です。ネタバレをふんだんに含むので、以下ご注意ください。 全体として、信頼の厚い社会…

労働と経済への考察

以下、3つの記事に触発されたので、考察を加えたいと思います。この論考の中心にあるテーマは、私たちはどのようにすれば、動員されずに、内発性を起点にして生きていくことが可能かということです。 なぜ資本主義は無意味な職を創出するのか - himaginary…

コンサルの心構えと実践

会社の先輩の勧めで、以下の本を読んだので、取り入れられそうなこと、わかっていても、今すぐ仕事にはしづらいこと、自分として納得できないことに分けようと思います。 オラクル流 コンサルティング 作者: キム・ミラー,夏井幸子 出版社/メーカー: 日本実…

見通しとしたいこととアプローチ

# 見通し 情報系界隈、特にデータ分析において、すこし考えてみたいと思います。 分析するデータの種類について。 項目の意味を設定した数値データ 文書データ 1について、項目の意味同士のつながりは、その意味・モデル同士で規定されます。経済学なら、例…