私ごと

自分の観点を言語化しておくブログ

河野龍太郎さんのお話に触れる

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日本は収奪的なシステムに移行しているとのこと。起因は、コーポレートガバナンスコードと派遣労働とのこと。

- メインバンク制崩壊後、英米型のコーポレートガバナンスコードを入れたことで、株主の声が大きくなった。その株主は長期視点が薄いため、積極的な投資が行えず、結果コストカットに走ってしまった。

- 雇用の維持に努めた結果、派遣労働が調整弁として扱われてしまったこと。

 

前者は、FAXが未だにあるという点で揶揄さえもいると言えるだろう。後者は、労働供給が逼迫している状況にも関わらず、また賃金mお上昇しているのに、未だに消費が増えない要因とのこと。それは、将来の貯蓄に回すからだとか。

 

長期投資や包摂的な点が日本のよさであると信じてきていただけに、大変に残念である。何ができるわけでもないが、意識していきたい。

採用基準 地頭より論理的思考力より大切なもの

Xでとある人が勧めていたので読んだ。

 

 

リーダーシップ大事だよ!という本だった。印象的だったのは以下。

  • リーダーシップは自分がやるべきと思ったことをやる能力。
    • 周りの人を巻き込むことも含む
    • 細分化すると以下
      • 目標を掲げる
        • メンバーのモチベーションを引き上げる
      • 先頭を走る
        • 困難を引き受ける。
          • 会社に持ち帰るなどしない。させない。
      • 決める
        • 情報不足でも、検討不足でも決めるべきときに決める。
          • 決めることで、次の問題を明らかにできる
        • メンバー全員がリーダーシップをもっていると、「自分が決める立場だったら」という前提で話す。
      • 伝える
        • 問題の原因、対処法、決断の根拠を言葉でつたえる
        • リーダーは繰り返し伝える。
        • これをしないと、組織内に不満や怪しい言説が広がる
    • その他、本書の例によると以下から構成されそう。
      • 決断の責任を受ける覚悟
      • その決断の説明責任を果たすちから。
  • リーダーシップは成果型の組織でないと育たない(のではないか?)
    • そうでなければ、働いていて嫌ではないなどが優先される。特に、日本においては摩擦を起こさない人が優先される。
  • ボトムアップ型組織では、誰しもがリーダーシップを持つことが必要。
    • 指示が来るまで待っていたら、遅い。
  • みんながリーダーシップを持っていても、「目的」がそろっていればバラバラにならない。

 

 

感想

自分自身リーダーシップがあるかと言われると微妙ではあるが、多くの人がリーダーシップを持つような社会を求めたので、共感できた。

 

 

渡辺努先生の著作を読んで

渡辺先生の著作、「物価とは何か」とを読んだ。大まかな自分の経済理解に誤りがないことに自信を持った。一方で、詳細では誤りがあったり、目からうろこの部分もあったのでメモ。

 

 

 

 

 

間違っていなかった部分は、緩やかなインフレにしておく必要があるということ。それは、賃上げおよび価格転嫁で起きるということ。

驚きだった部分は以下

  • 物価変動は期待できまっている。
    • 青木仮説など、実際に消費者の行動に影響をあたえる。結果として、企業の価格設定力に影響を与える。デフレ期待は値上げのしづらさに直結する。
  • デフレは新商品の値上げを抑制し、企業の体力を奪っていくため、値上がり期待は重要。
  • 徴税できているかが、物価に影響を与えているかもしれない。
  • 世界インフレはコストプッシュ型であると思ってはいたが、労働供給が結構効いていた。食料品やエネルギー自体の価格高騰だけではなかった。もちろん効いている部分はあるが。
    • 日本の場合はここが起点になって、物価上昇の期待が上がっている模様。

 

コロナきっかけでようやくデフレを脱却できそうなのだから、ここで増税的ムーブしないでほしいっす。。。

エマニュエル・トッドの「我々はどこから来て、今どこにいるのか?」を読んで

トッドの議論は、宗教・家族・教育といったものが、経済の前提になるというスタンスから入る。この年になると、かなり納得感がある。また、発展史観として個人の解放(女性の解放を含む)というのは誤りで、むしろ核家族や個人が解放される状態というのは、原始的な人類の形態であるということであった。家族構造の発展という面では、アラブ圏などの女性の地位が低い形態の方が「進化」したものであるようだ。

 

印象に残った話

1. 核家族圏のアングロサクソンでは、女性の地位の高さが故に出生率が高く、直系家族圏(男系レベル1)の日本やドイツなどでは、相対的な女性の地位の低さが出生率の低さを示している。これは、女性が子育て担うという点が強くあるため、キャリアか家庭を迫られるとしている。核家族圏の方が、家庭内分業の意識が弱く、パートナーからの支援を受けられるとしている。

 

2.  共同体家族は、メソポタミアや中国など古代文明にて農業が出現を発端にしていることが多い。書籍内では記述されないが、集約と資産の安定的なのメカニズムとして採用されていると思われる。実際、中東、ロシア、中国は男系レベル2の家族形態を営む。

 

3. 外婚制核家族のほうが原始的な集団でも見られる形態である。民主主義や核家族は、人類の発展形態の最終的な形態というわけではない。つまり、そういった発展史観は誤り。

 

4. アメリカの民主制は白人を対象とすることで成立したものであるということ。思うに、民主主義はどうしても「我々」の規定が必要となり、すべての「我々」を含むことがなぜかできないようだ。この辺りは、構成人員の平等意識を高めるのに、「外部」が必要なのかもしれない。ちなみに、イギリスは初期(名誉革命期)は寡頭制だったもよう。

 

5. 高等教育により、不平等主義的な下意識が生まれる。経済格差は実際的なものとして存在するし、トランプの出現も平等だった白人層が高等教育修了の有無で分けられたことが一因としてある模様。

 

感想

1. 水平的な社会統合には、外部が必要になってしまうのではないか。

2. 水平的な社会統合を実現するには、内部の同質性が必要そう。教育水準の高さとか。

3. きれいに自由と平等を実現している社会はどうやらなさそう。イギリスは自由だが不平等で所属に起因した差別がある。アメリカは、不平等さを人種に託している。

アジャイルと非アジャイル

アジャイルは、基本的に実行によって不確実性を低下させるとともに、計画を細かく行うものである。

 

しかし、アジャイルでいわれるプラクティスの多くは、失敗したら被害が大きいものには使えないといわれている。重工業、インフラ系はそういったことの代表と言われている。また、制度設計なんかもそういうことだろう。下記のように、危機管理としてと言及されている。

【ぼくらの国会・第698回】ニュースの尻尾「移民反対」 - YouTube

 

今のところ、特にITエンジニアリングでアジャイルは、開発方向性であったり、フィードバックの対象がある程度決まっているという前提がある。

 

多くのものがソフトウェア化する昨今において、アジャイルの適用できる範囲は広がることは間違いないが、やってみてはいけないものもある。この境界を明らかにしてききたい。起業プロセスについて、もう少し深めることで、明確にしていきたい。

一区切りとこれから

博士課程を修了した。博士を経験したことは非常によかったと思う。いくつかの視点で得られたものを書いていきたいと思う。

 

  • 人に説明できるぐらいに言語化することは、研究者においても重要
    • 多くの論文において、新規性(何が新しいのか)やそれをどう成し遂げられたかを説明する必要があるから。 
    • 一切合切を隠蔽した「すごいもの」で許されるのは相当すごい時だけ。これは概ね、論文という形式がとらえることは少ないから。 
  • 研究者の社会的位置づけについて、よりはっきり自覚できるようになった。
    • (工学)研究者は国を主なスポンサーとした、提案事業に大きく貢献している。
      • 提案できるかどうかは、その人がやっていたことに起因する
    • 分業形態として、分野の目的を追い続けることは、技術発展として重要
      • 経済合理性を考える民間企業では採算が合わずにアクションできないから。
    • 逆に、民間企業がここから先は立ち入ってはいけないというラインがうっすら見え始めた(ただし、大企業研究所を除く)
  • 知識は、言語化することでより整理される。
    • 論文というフォーマットがある程度身についた。
    • 工学においては背景の真実味は「納得感」の範囲であり、そこを議論するものではない。
  • 研究としての成果に対して、どこまでのことが必要か勘所の片鱗が見えた
    • ゆえに、他分野の方々にも尊敬の念が深まったし、それを全部やることは不可能であるというあきらめがついた。

 

研究で自分が満足いく仕事をするには、年齢的に厳しいこともあるし、研究としてはほかの方々が大いに進展させるであろうことから、研究からは、ある程度撤退かなと思っている。

元々の思いである、組織と意思決定に自然言語処理を生かしていけるように、これらを生かしていきたい。

 

 

ジョブ型と少子化と家族構造と

きっかけはこのツイート。リプ欄にもあるように、家族構造と合わせてのべる話もあります。この説はあまり自分は持ち合わせていなかったので、考えを巡らせてみる。これらは、客観根拠に基づくものではなく、私の感想ですw。

さて、個人的にはジョブ型雇用の発端は、産業構造を変えられないという話から来ていると自分は認識しています。

カニズムの概要としては、以下と思われます。

  • 昨今目まぐるしく変化する市場に対して、会社が機動的に動く必要がある。
  • しかし、いわゆるメンバーシップ型は、メンバーを固定して職務を変動させる。
  • その結果、市場の変化への対応には異動をすることになる。
  • しかし、異動しても実際はスキル不足なので、スキルが十分なメンバが揃っている会社に勝てない。
  • グローバル化で競争相手が世界になったので、それが如実に現れた。

ということで、趣旨は労働力の調達を市場からしやすくしたいということになると考えられます。 そして、メンバーシップ型と強い補完関係にある、解雇規制、新卒一括採用が揶揄されたり、 解雇→再就職の疑似的な流れとしてのリスキリングなどが流行っていたりすると思われます。

これは、アメリカだけでなく、高福祉と言われるデンマークもそうなっているようであり、産業構造転換をするに必要という認識でした。

デンマーク労働市場の概要図(https://www.bbt757.com/business/article/article/20190118-191319/より引用)

そのため、広く一般的にジョブ型の方が良さそうというのが昨今の主流と考えています。

しかし、ツイートは「漏れている部分があり悪影響があるよ」と主張していると思われます。 その漏れた部分は、同一労働・同一賃金に移行すること(=職務集団での労働組合が結成されること≒正規・非正規の区分をやめる)という主張だと想像します。

おそらく、ツイートの主旨は同一労働・同一賃金ではないことが決定的であり、既存のメンバーシップに入れる人に富の集中が起こり賃金格差ができる +専門家集団の賃金が下がりスキルを身に付けても容易には賃金が上がらないので、「教育の社会移動機能は破綻」する。 また、同時に賃金格差により、新規結婚数または子を産む意欲がさらに減るため、少子化に拍車がかかる。 ゆえに、日本市場の消費者もさらに減り、多くの企業は縮小する市場に喘いでさらに賃金が下がるだろうという話と想像します。

あり得なくないシナリオと思いますが、流動性が問題だとするのであれば、メンバーシップ型もそこまで変わらないのではないだろうか。という疑問が湧きました。

また、少子化という点では、リプ欄にもあるように家族構造の影響も考えられます。権威主義的な家族制度を持つ社会では未だ少子化が進んでいるという話もあります。 business.nikkei.com

しかし、家族構造から見ても、記事で指摘されているドイツは、デンマーク型であると聞いたことがあります。(要確認) よって、家族構造という点においても、ジョブ型が問題になることはなさそうです。

「同一労働・同一賃金に移行すること」をどのように実行するかということを考えれば良いのではないかと思います。

なお、旧来は長期雇用が会社特有のスキルを習得する動機を生み出し、競争力に寄与しましたが、 ITでそれは崩れ去ったと思われます。家族構造による知識伝達ゆえの競争力は、以前、本ブログでもまとめました。 meshitahiro.hatenablog.com

権威主義的な家族制度の下、ITの出現以降の社会をどのように築くかは、また一つ大きなテーマかもしれません。 ただし、東京においてはかなり核家族が進んでいるのではないか?と生活実感として思い、家族構造を前提にして良いのかもまた、不明確です。