6月ごろに今まで勤めていた、政府系の産業技術推進機関をやめ、AIのベンチャーへ転職しました。
なんとなくわかってきたことも増えたので、備忘録がてら、書いておこうとおもいます。
<前職でわかったこと>
- イノベーションは知識の流通速度と定着度であるということ
- 新しい知識は、教育に乗り、そうすれば人材価格が安くなり、実行しやすくなるので、新しい技術が定着する。また、新しい技術は往々にして、使いやすくなっている。
- 官僚制(明確な役割分担と責任分担を保持した組織)は、仕事が多いという意味で、大組織向けであり、定型仕事に強いが、細かい動きを取りづらい。(大企業内での技術自主勉強などは、改善には役立つが、規定路線を外れたものの、商品化は困難)その理由は、信用、人員を動かすリスク、責任論。責任論はインセンティブで回避するのが民間。
- 2は知識流通速度を阻害する。(銀行見たいに法律的に共有を禁止されているところもあるが)
- 大規模なマルチステークホルダーな問題は、業界が意識統一をとれていないとすすまない。(目的の共有をどの観点からやるかが大事。それによって、分断も統合も可能)
<AIベンチャーで見えてきたこと>
・OSSについて
- OSSがRHELみたいなモデルになることがよくわかりました。やっぱりプロ集団のサポートがないものをビジネスでつかうのは厳しい。
- OSSはいろいろな研究のとおり、標準化に有効。完全にデファクトだけど、独占権がないから問題にならない。
- OSSはインターネットとプログラミングという伝達が比較的容易なスキルであることから発達している(前職で分かったことだけれども)
・自然言語処理について
- 分類問題はベクトルモデルでそれなりにうまく行くと業界的にいわれており、そのとおりだったということです。熟練度がない人は、言語処理はパターン認識と重要度判定なので、これもうなづけるなと思いました。
- 生成モデルは、ほぼベイズのモデル推定であるということがわかってきました。word2Vecとネットワーク構造化がわかれば、今の意味論のところは大体わかってくるような気がしています。
- パターンマッチングなので、やはり早いアルゴリズムが重要だとおもいました。
<今後>
・社会経済学にどれだけ接近するか。個人的には、マルチエージェントは筋悪。計測できるものに落とさないと、社会運用上は使えない。
・計測できたとして、だれがどいう言う風に使うのか?
・意味にどれぐらいモデルを求めるか。言葉の指し示す意味が違うことや、勘違いが争いの元であるならば、それを計測できることに越したことはないのではないか?
・コミュニティーということをどれだけ意識するのか。定住性を求めるならば、移動の自由を制約すればよい。
・以下あたりが目標にするかな?
ーナレッジマネジメント(こっちがメイン)
ーコミュニティーの厚さ(政治過程、子育て)
・自然言語もこれらのツールであり得ると思っている。
全体としてn
よりよいナレッジマネッジメントツールになるといいかなー。サブでコミュニティー論できるといいかなー。