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Richになる発想

 

超訳 資本論 お金を知れば人生が変わる (<CD>)

超訳 資本論 お金を知れば人生が変わる ()

 

 よく考えると当たり前のことですが、価値というのは極めて主観的に決まっています。

例えば、今100円を持っているとします。今の社会では、この100円でたとえば、ジュースを買う、野菜を買う、漫画を借りるということが出来たりします。この100円は、その瞬間に自分が最も価値を感じたことに使用されます。

さて、量がたくさんあるものは、みんなが欲しがっても大丈夫です。それをどんどん生産できれば、無限に買うことができます。逆に、量があまりなく、みんなが欲しがっているものに対しては、「もっと多くのお金を払います」という人が出てきます。

例えば、今「伝説のはさみ」があり、なんでも切れて、世界に3つしかないとします。これをオークションにかけると、当初100円でも、みんなが「これは素晴らしい」とおもい、「もっと払う」と思えば、価格は上がります。

この時、1万円まで上がれば、合理的に考えれば、ジュース100本より価値があると感じたということになります。

勿論、他人の欲しがるものを欲しがるという人間の性が、価値を吊り上げますが。

 

この「伝説のハサミ」は、佐藤さんという職人にか作れないもので、そのため、年間3本しか発売されていないとします。この時、ある科学技術者がやってきて、これを大量生産する方法を発明したとします。すると、巷にはどんどん「伝説のハサミ」があふれてきて、しまいには普通のハサミと同じ値段で売れるようになります。

この時、佐藤さんは職を失い、みんなはハサミの切れ味がよくなってハッピーになります。

これをあらゆることまで拡大すると、多くの人は「生産者、労働者」としてどんどん不幸になり、「消費者」としてどんどん幸福になっていくことを意味しています。

さて、冒頭の「超訳資本論」には「技術進歩が労働の価値を下げ、人を不幸にする」とあります。

この例のように、技術進歩は労働の価値を下げます。多くの人は収入が減ります。同時に、市場で売られているものの価格もますます低下します。

よって、「労働者」は常に「日々の生活」を行うための、賃金が与えられるのみとなり、また、多くの人が労働者になるような圧力が働きます。そして、資本家がより資本を蓄積し、つぎの投資をし、ますます多くの労働者を生み出します。

 

しかし、ここでだいじな発想は、「価値がある」と思えば相手はお金を払うということです。そのため、「私には○●の価値がある」と表明し、自分でその価値を値段付し、それを売れば、労働者ではなく資本家になれるということです。

現代においては、資本家は必ずしも「資本」をもっている人ではなく、「知識」をもちそれを社会の中で価値のある形に自己定義できる人かもしれません。

この発想の下、書かれている本が以下の本なので、読まれてみればいかがでしょうか。

 

 

中央研究所の独立またはベンチャー

2000年代後半のエレクトロニクス産業の後退以来、「イノベーションを活性化させる」、「ビジネスで勝つ」といったことが産業界の話題の中心になっています。

 

これに対して私の回答は、「中央研究所を独立させる」=ベンチャーとなります。

この論拠は以下です。

1、研究の価値は認められている。

2、研究に依る商品=知識が市場のニーズに応じて販売されると、新しい商品となりやすい。

3、生産設備や人=固定資本はできるだけ少なくするのが、移ろいゆくニーズ変化への対応の基本である。

4、2,3より研究と生産が垂直統合していると研究が生産の影響を受けるため、最適化されず、生産が研究の影響を受けるため最適化されない。

5、また、知識は外部性が強く、応用展開が可能。

6、よって中央研究所を独立させる。またはベンチャー企業がその機能を担う。

となります。

 

どれだけ外部化するかは、時代の制約条件によって決まります。生産設備の更新も内部化と外部化でどちらのコストが安いかということに帰着します。

しかし、研究は実は生産ではなく商業的に考えたほうが良いと考えられます。

 

人工知能とその行く末と


人間は終わるんですよ、その中で生きていくしかない:日経ビジネスオンライン

 

あらためて、川上さんすごいなと思う記事でした。

ぼくは、これからの事業において、人工知能は欠かせないと思います。というよりは、人工知能がこれまでの組織形態や職業など、多くの部分を塗り替えていくと思います。

労働は、取り換え可能な仕事を生み出し、またその多くが、日々の変動への対応ですこれは、「経済原論」という経済学の教科書にも載っています。このことを考えると、その変動に耐えられるかつ高速に情報処理できれば、コンピュータで代替可能です。そして、人工知能はこれを達成します。

IOT等でもますますデータ化が進んでいくことを考えると、人間に残るのはいったい何なのでしょうか?

ただ、これが労働からの開放とその先の人間の力の発露を願うばかりです。

 

 

経済原論―基礎と演習

経済原論―基礎と演習

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アンビバレントな気持

ぼく自身は、テクノロジーによる利便性の向上が人の幸福に大きく寄与したと信じています。

 

一方で、月々の携帯代が7000円近くであるのを高いと感じ、乗り換えを検討しています。

 

しかし、7000円って、飲み会2回分ぐらい。テクノロジーを信奉しながら、いざ生活の場では、7000円が高いと思ってしまう。

 

なんともいえなず、アンビバレント

Neuroon にみる、初期段階の事業化、価値、検証、リスク

Neuroon という商品が近日発売になるようです。

これは、「2時間睡眠で8時間寝たのと同じ効果が得られる」というものです。

一方で、以下の記事を見ると効果のほどはよくわからないと思われます。

http://yuchrszk.blogspot.jp/2015/01/28-neuroon.html

 

今後、このようなものがどれだけ出てくるかわわかりませんが、ここには、「事実リスク」、「社会損失リスク」があります。しかし、医学と同様に、実際の効果はわからないというものがあるでしょう。

ます、「事実リスク」ですが、Neuroonは上記の記事のとおり、科学的に立証されていません。まだ仮説です。その際に、以下3つのケースが想定されます。

1、Neuroonには実際の効果がある

2、Neuroon購入により、気分的に睡眠時間を短くする効果がある。(Neuroonには、身体的に効果はない)

3、Neuroonには効果がない。

よって、被験者が「効果がある」「効果がない」と言っても、実際にはどれかよくわかりません。ただし、これはNeuroonが広まることによって、統計的に検定できます。

 

次に「社会損失リスク」ですが、以下の2つがあります。

1、Neuroonには実際に効果があり、社会の生産性上昇に寄与する。

2、Neuroonには実際には効果がなく、社会の生産性上昇には寄与しない。

(ここで、「効果なし、生産性上昇」は現象としてありえず、「効果あり、生産性上昇なし」はキャッチコピーの価値が大きいため、可能性としてないと考えています。)

 

2であった場合は、要するに詐欺です。そして、多くの資材(資金、素材、人材)がこのために労力を割いたことになります。ただし、1の場合は、2つの効用があります。

1、科学的仮説の検証

2、社会的な生産性の向上

 

結論ですが、要するに

1、先行者利益を得るには、科学的な解決を待っていては遅い。

2、一方で、信憑性に問題がある場合は、損失も多大になる。

ということです。ベンチャーの流れは、ますますこれを加速していくでしょう。

医療、バイオ産業vsIT・機械産業~知的財産の効力~

 知的財産は、知識について、その私有化を認められたもので、代表的には特許がある。

 

知的財産を取得できると、それをビジネスの種として扱うことが出来る。

 

医療、バイオ産業では、この効力が非常に大きい。なぜなら、一つの知的財産で、製品までたどり着くからだ。

 

一方で、機械産業やIT産業では、この効力が弱い。それは、多数のパーツをインテグレ―トするため、一つの特許では、製品にたいして有効に機能しないからだ。

 

その影響もあってか、ほとんどのソースコード等が無償で提供されている。

この意味では、プラットフォーム型は、特許ではなく、共有財あるいは外部効果の高い製品でデファクトをいかにとるかがビジネスの勝負になる。

 

 

アメリカのイノベーション政策―科学技術への公共投資から知的財産化へ

アメリカのイノベーション政策―科学技術への公共投資から知的財産化へ