「経済は行き詰まっており、もはや資本主義は限界だ」などという論者も出る昨今、一方でビットコインや人工知能などが盛り上がっており、社会が新しい段階にシフトしているのでは?という予兆も出てきて、もはや社会の見通しはヒッチャカメッチャカなわけですが、そんななけ、これから起こるであろう変化を洞察する基盤として、おすすめしたい本を上げていこうと思います。
1. お金2.0 ~新しい経済のルールと生き方~
お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)
- 作者: 佐藤航陽
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2017/11/30
- メディア: 単行本
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お金という観点を中心にして、その他の変化も含めて概論を眺めるにはすごくいい本だと思います。ざっくり全体像をつかむための本質を、最低限の量で書かれています。 1冊目としてお勧めします。
本書に書かれている通り、社会が分散化することが、今後の変化のポイントです。
2. 限界費用ゼロ社会 ~モノのインターネットと共有型経済の台頭~
限界費用ゼロ社会 〈モノのインターネット〉と共有型経済の台頭
- 作者: ジェレミー・リフキン,柴田裕之
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2015/10/27
- メディア: 単行本
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分散化について、生産面から焦点を当てた本です。ロボットの高度自動化や3Dプリンタなどで、生産の集約性がなくなってくることがわかると思います。
3. ティール組織 ~マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現~
- 作者: フレデリック・ラルー,嘉村賢州,鈴木立哉
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2018/01/24
- メディア: 単行本
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1の本では、伝達手段と信用・決済の分散化について述べられていました。2の本では、生産の分散化について述べられていました。3は、それによる組織の変化が見て取れます。1の最後にキャリアについて書かれていますが、会社側から見ると、本書のような視点が必要になるでしょう。 この本が、レイヤーとそこに住む人のマインド及び人間関係を良く表現しています。 (訳を読んでいないので、原作を読んだ感想です)
なぜこの変化が起こっているのか。
1の本に書かれている通り、分散化です。近代初期においては、利用できる資源が乏しかったため、生産性をあげるために、資産を蓄え集約化する必要がありました。これは、情報の伝達や信用についても同様です。 情報の伝達はインターネットが変え、信用・決済はビットコインが変えつつあり、生産はロボット・3Dプリンタが変えつつあります。
まだわからないこと
分散化の概念からもっとも遠い、国家・安全保障・再配分等の概念がどうなっていくかがよくわからないです。何かいい書籍があれば、ご紹介します。