マインドと社会

マインドと社会のインタラクションについて、科学技術や経済の変化を統合させながら考察します。

規模の経済、権力、工学

丹羽先生の技術経営論P176に、以下の一節があります。

「工学分野の計画の特徴は、目的が明確であることにある。(中略)じつは、それ以上に、目的の設定が困難ということにある。人間のそれぞれの価値観によって目指すべき目的が異なることが多いからである。」

 

技術経営論

技術経営論

 

 

目的が明確である場合、最適解を得ることが可能です。遺伝的アルゴリズムや勾配法など、最適化アルゴリズムは多々ありますが、指標化可能であれば最適化可能です。逆に、指標化することこそ、「エンジニアリングセンス」ともいえます。

 

最適デザインの概念

最適デザインの概念

 

 

この時、最適解を得るためには、情報を出来るだけ多く収集し、最適化指標を決定し、それに向けて最適化することになります。

これこそ、計画です。目的を明確にするためには、少人数の情報処理能力の高い精鋭が計画を立て、それによって、セットされた目的から手段を導出し、その手段が新しい目的となり、またそのための手段を導出し・・・となっていきます。

小幡先生の経済原論にもそのような記述があります。

 

経済原論―基礎と演習

経済原論―基礎と演習

 

 

さて、これがピラミッド型組織であり、上下関係であり、下請け、孫請けと生産関係が分割されていくことの原型でもあります。

このようなフレームで世界を見た場合、以下の2点がキーポイントになります。

1、より正確な計画を立てること。

2、より実行可能なために、出来るだけ多くの人を動員すること。

よって、ピラミッド型の組織が出来上がってきます。そして、それは規模が大きいほど有利になります。1,2の性質のほかに、インフラ整備の固定費負担とインフラ利用の共同性によって、出てきます。

これが、規模の経済です。

ようするに、エンジニアリング的観点から見れば、ピラミッド構造が所与であり、規模の経済によって上下関係が安定的に存在することになるのです。

(もう少し論理的に詰めたいところ。)

そのうち、ソフトシステムの経済についても書きます。